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第2に、著作権を財産権(著作財産権)と人格権(著作者人格権)の2種類の権利の上位概念として把握する考え方がある。フランスの知的所有権法典に関する1992年7月1日の法律がこの考え方に立脚しており、著作権について、人格的な性質と財産的な性質を包含するものとして規定し(111の1条第2項)、著作者人格権は処分できないものとする(121の1条第3項)のに対し、著作財産権は処分できるものとして(122の7条)区別している点に、このような考え方が現れている。
第3に、著作権は財産権と人格権の双方を含むが、両者は一体となっており分離できないものとして把握する例である。ドイツの1965年9月9日の著作権及び著作隣接権に関する法律がこの考え方に立脚しており、著作権の内容を構成するものとして著作者人格権に関する規定を置き(11条?14条)、財産権と人格権が一体化しているがゆえに、財産権をも含む著作権について譲渡ができない旨の規定が置かれている(29条)点に、このような考え方が現れている。
日本法は、著作権法に著作権と著作者人格権の方法を規定している点では、ドイツやフランスの法制に近いものの、著作権概念には著作者人格権が含まれていない点では、むしろアメリカ法に近い。
古来から書籍は貴重なもので、その閲覧や複写を制限しようという考え(著作権)はあり、また、真の著者をめぐって争われる(著作者人格権)こともあった。
しかし、本格的に考慮されるようになったのは、15世紀にグーテンベルクによる印刷術が確立し、読者層が従来の聖職者、学者からブルジョワ階級に広がって以降である。
16世紀になるとヴェネツィアなど出版の盛んな地域で出版権が認められるようになり、 イギリスでも特許の一種としてしばしば、個別の著作が認定されていたが、1662年に最初の出版権を定めた法が制定された。1709年にはアン女王の法律で、著作者の権利、即ち著作権が認められた。この法では、著作権の有効期間(著者の死後14年、1度更新可能で最大28年)や、その後のパブリック・ドメインの概念も制定されている(もっともこの時代は、著作権の対象は書籍だけで、音楽などは対象外であり、モーツァルトも盛んに盗作【既存の音楽の再利用、改変】を行っていた)。
フランスでは革命時に、著作者の権利が宣言され、アメリカ合衆国では1790年に著作権法が制定されている。19世紀に入ると著作権の対象は印刷物以外(音楽、写真等)に拡大されていく。
その後、1886年のベルヌ条約で国際的な著作権の取り決めができ、1952年に万国著作権条約が締結された。
著作権法および著作権についての考え方は、著作者・著作権者・利用者など利害関係者の様々な要請を受け、広く一般に主張が起きたり、専門家の間で議論が起きたり、立法の場で話し合われたり、行政の場で検討されたり、司法の場で争われたりするなど絶えず変更を受け続けている。
近年、20?21世紀では、テクノロジーの著しい進歩及び権利ビジネスの伸張など経済社会の変化を受けた、産業保護の観点からの要請と、著作物の自由な利用の要請(時には自由な言論の存続の希望を含む)との衝突が、顕著な争点の一つになっている。
1984年に判決が出た米国のベータマックス事件(ソニー勝訴)、1992年に生まれた日本の私的録音録画補償金制度、1997年に創設されたインタラクティブ送信に係る公衆送信権・送信可能化権(日本)、1999年に起こされたソニー・ボノ法への違憲訴訟(米国、2003年に合憲判決)、2001年のナップスター敗訴(米国)などである。
この項目は特にFX
がない限り、日本国内の法令について解説しています。また最新の法令改正を反映していない場合があります。ご自身が現実に遭遇した事件については法律関連の専門家にご相談ください。免責事項もお読みください。
以下本節において、著作権という用語は日本の著作権法での定義どおり著作者人格権を含まない意味で用いる。
著作権法は、以下で条数のみ記載する。
日本では著作権法は、19世紀末に制定されたが、一部の権利については版権としてそれ以前から保護を受けていた。著作権法の制定はベルヌ条約への加盟のための国内法の整備として行われたとされる。この著作権法は旧著作権法とも呼ばれるもので、1970年に制定された新著作権法とは通常区別される。
日本の著作権法の下では、以下の全ての権利は創作の時点で自動的に創作者(著作者)に発生する(無方式主義 cf.方式主義)。また、日本の商業ベースでの著作権譲渡の特色として、著作権の一括譲渡ではなく譲渡対象を明示・限定する利用許諾方式が一般的で、当初の目的と異なる利用法を行う場合(自動公衆送信可能化権や翻案権の行使など)には新たに権利関係を整理する必要があり、著作物の二次利用に支障を来たしていると指摘されている(総務省情報通信審議会答申2005年7月29日)。
ニールセンの定義するユーザビリティは、ISO 9241-11の定義よりも意味が若干限定的になっている。
ニールセンの定義では、ユーザが望む機能をシステムが十分満たしているかどうか、といった事柄はユーティリティ(実用性)に含まれる内容である。そしてユーザビリティは、その機能をユーザがどれくらい便利に使えるかという意味であり、ユーティリティとは区別してとらえている。これに対してISO 13407では、ニールセンがユーティリティと定義した内容も、ユーザビリティに含んでいる。つまりニールセンが定義するユーザビリティとは、ISO 13407が定義するユーザビリティに内包される形となる。
ウェブ・ユーザビリティの権威であるニールセンは、ユーザビリティに関して最初に出版された概論書『ユーザビリティエンジニアリング原論』 (1994) において、ユーザビリティの概念を、彼の考えた階層的概念構造の中に位置づけて示した。
それによると、ユーザビリティは学習しやすさ (Learnability)、効率 (Efficiency)、記憶しやすさ (Memorability)、エラー (Errors)、満足 (Satisfaction) といった品質要素から構成される概念として示されている。この定義はいちおう人間工学、認知工学、感性工学的なくりっく365
を考慮したものになっているが、かならずしも網羅的、かつ相互排他的になっておらず、概念定義としては十分なものではない。また、それぞれの品質要素は、学習のしやすさや効率などの諸側面において問題がないようにと考えられており、いわばnon-negativeな特性の集合となっている。
いいかえれば、ニールセンにおけるユーザビリティは、そのような問題点のないことを意味しており、ネガティブな側面を0レベルまで向上させるという意味合いを持っている。彼がヒューリスティック評価という手法を提唱したのは、ユーザビリティテスト (usability test, usability testing) による評価が全盛の時代であり、それはいいかえれば評価がユーザビリティ活動の中心となっていた時代でもあった。
ニールセンは、ユーザビリティと対比させてユーティリティ (utility) という概念を位置づけている。これは機能や性能のように製品やシステムのポジティブな側面である。いいかえれば、0レベルからプラスの方向に製品の魅力を増してゆくものである。このように、彼の定義ではユーザビリティにはプラスの方向性は含まれておらず、その意味で、小さなユーザビリティ (small usability) と呼ばれることもある。
ユーザビリティとユーティリティを合わせた概念としてNielsenはユースフルネス (usefulness) という上位概念を位置づけているが、これは後述するISO9241-11のユーザビリティ定義に近いものであり、大きなユーザビリティ (big usability) と呼ばれる概念に近い。
ユーザビリティという概念をこうした概念体系の中に位置づけ、それを信頼性などの関連概念と関係づけた点はNielsenの一つの功績といえる。ただし、彼の定義したユーザビリティは前述のような時代状況を背景にしたものであり、当時としては実情を反映したものといえるが、今日ではいささか狭すぎるといえる。
こうした状況の中、ユーザビリティという概念にきちんとした定義を与えたのがISO規格であり、現在はこの定義が一般的に用いられている。ISOの規格におけるユーザビリティの定義にはISO 9126系のものとISO 9241-11系のものがある。
ISO 9126は、ソフトウェアの品質に関する規格であり、品質特性を機能性 (functionality)、信頼性 (reliability)、使用性 (usability)、効率性 (efficiency)、保守性 (maintenability)、移植性 (portability) に分けている。その中でユーザビリティは使用性として、理解性 (understandability)、習得性 (learnability)、操作性 (operability) から構成される概念となっている。品質特性は定量的に把握できることを重視されるため、ここでのユーザビリティは概念定義として十分なものにはなっていない。つまり、ISO 9126はソフトウェア品質について、その多様な側面を網羅したものになっているが、ユーザビリティの定義は必ずしも厳密ではなく、現在は次に述べるISO 9241-11の定義の方が一般的に利用されている。
1998年に成立したISO 9241-11は、JIS Z8521として1999年にJIS化されているが、ここではユーザビリティに関するかなり厳密な定義が行われている。すなわち、ユーザビリティとは「ある製品が、指定された利用者によって、指定された利用の状況下で、CFD
された目標を達成するために用いられる際の有効さ、効率及び満足度の度合い」として定義されている。さらに有効さ (effectiveness) については「ユーザが、指定された目標を達成する上での正確さと完全さ」、効率 (efficiency) については「ユーザが、目標を達成する際に正確さと完全さに費やした資源」、満足度 (satisfaction) については「不快さのないこと、及び製品使用に対しての肯定的な態度」という定義が与えられている。有効さと効率という二つの概念は、相互排他性が明確であり、またこの規格以前にも、品質を表現する際にしばしば用いられているため了解性が高いといえる。なお、満足度については、部分的に有効さと効率に従属する側面を持っている。つまり、有効であり効率的であれば、それによって満足感がもたらされるからである。ただし、より感性的な、たとえば審美的な側面などは満足度固有の側面であり、その点では他の二つの概念から独立したものといえる。
ISO 9241-11のユーザビリティの定義はNielsenの定義と比較してポジティブな側面を含んだ幅広いものになっており、その意味で大きなユーザビリティ (big usability) と呼ばれることもある。このISO9241-11のユーザビリティの定義は、その後、ISO 13407やISO 20282、CIFなどの各種の規格においても用いられることになり、ユーザビリティに関する現在の標準的定義であるといえる。ただ、有効さと効率が相互排他的な概念であるのに対し、満足度はそれらに従属する側面もあり、また価格やデザインなどユーザビリティ以外の要因によっても影響されるため、黒須正明は、ユーザビリティの下位概念を有効さと効率の二つに限定している。
人間工学やユーザ・インタフェイスの分野では、ユーザビリティの定義に様々な解釈がある。例えば、ユーザビリティに関するプロセスを定めた国際規格として、1999年6月に、国際標準化機構により制定されたISO 13407がある。ユーザにとっての利用品質の確保と向上を目指す設計プロセスを確立することを基本的な目的に、インタラクティブ・システムの人間中心設計プロセスを規格化したものであり、設計プロセスそのものを人間中心にすることで、ユーザビリティの向上を図るものである。また、ISO 13407に関連した規格として、ISO 9241-11がある。これは、ユーザビリティの定義と、ユーザビリティをユーザの行動と満足度を尺度に規定または評価する場合に考慮しなければならない情報の認識方法を説明した国際規格であり、ISO 13407はこの定義を用いて制定されている。